ADHDの私が体験した 不動産の相続登記の手続き① 司法書士に依頼

親や親族など、身内の不幸により不動産の相続が発生した時

それが初めての場合 どんなふうに手続きしていけば良いのか分からないという方がほとんどかと思います。

私 junnyは1年間の間に2回も その不動産の相続手続きに関わる経験をしました。

 

1回めの時は ある程度の書類は自力で揃え 最終的な手続きを司法書士におまかせ。

2回めは 司法書士には頼まずに全て自力で手続きを行い 無事に手続きを完了させました。

 

いずれも私自身が直の ”相続人”ではありませんでしたが 相続人の身近におり、日頃からサポートをしている立場ということもあって 両方ともリサーチから手続き、司法書士や別の相続人などの伝達や書類作成などをやってきました。

 

司法書士が必要な煩雑な手続きを自力で行ったと書くと 普段からテキパキとなんでもこなす人だとと思うかもしれませんが

ADHD脳で物忘れが酷く 一度聞いたこともすぐに忘れてしまったり 嫌な事を先延ばしたり 現実逃避しやすかったり 書類などの紛失が多いという性質を持った私でも出来ました

 

お金をかけたくないので自分で相続手続きをしたいけど自信がない

という方に お役に立つ記事になればと思います

 

第一回目は 司法書士さんへ依頼した時のお話です。

 

言葉の意味

被相続人  ひ そうぞくにん
(実際に亡くなってしまった人物で 不動産や預貯金などを所有していたもの)

相続人 そうぞくにん
(被相続人 つまりは故人の 財産を法的に受け取る権利のある人物)

 

相続発生 ! 様々な相続手続きが始まる

相続 それは本当に突然始まるもの

既に両親が高齢だったり 何かしらの病気を持っていて余命宣告されているなど、ある程度覚悟や準備が出来てる場合もありますが

今回は 被相続人(故人)は まだ60歳前半で 数日前までスーパーで買い物に行くぐらいの健康状態で 誰一人としてそれを想像する人はいませんでした

 

人が亡くなった時、 身内(遺族)は葬儀や銀行 保険会社や水道光熱費などの契約の手続きなど短期間で様々な手続きを行わなければならず 悲しみに暮れる暇がないといいますが 本当にその通りでした。

 

しかも 喪主である立場にある人物は少し軽度発達障害があり、親族への連絡や葬儀の打ち合わせなど喪主がしなくてはいけない手続きが全く出来ない状態でした。

ということで 同じく軽度発達障害(不注意優勢型ADHDと公凡性自閉症)でもある私が全ての手続きのサポート役をすることとなりました

勿論私は相続人という立場ではないので 書類への記載や役場での戸籍謄本などの取得手続きは出来ませんが かならずすぐ隣にいて 字を書く時のサポート、手続きに必要な書類をネットで調べるなど しました。

 

そして 保険や銀行、水道光熱費 その他の様々な契約の解約や変更届などの手続きをある程度終えた頃  重い腰を上げて 不動産登記の手続きに着手することになりました。

不動産の相続手続き 自力でするか 司法書士に頼むか迷う

2つの勘違い

実は この不動産の相続登記手続きについて

私は2つの勘違いをしてました

1つ目は

・相続が発生したら直ちに手続きを完了させなくてはいけないと思い込んでいた 

 

2つ目は

・手続きは相続人が全て自力で行わないといけないと思い込んでいた

 

いずれも間違いです。

相続が発生しても 相続人の誰かにすぐに名義変更(相続登記手続き)をする決まりはなく、期限はありません。

むしろ後伸ばしにしてる方がわりと多いようなのです。

 

そして 手続きは少し難しく、手間もかかる為 自力でする人は少なく、 大半の方は司法書士などの専門の方に依頼するものでした。

確かに、預貯金などの相続手続きも確かに 面倒で非常に時間がかかりました。

相続に関わる手続きは全て司法書士さんに依頼することが可能なのです。

 

ということで 私はまだ葬儀も行っていないバタバタと慌ただしい時に既にその手続きについて調べていました。

勿論全て自力でするつもりで です。

 

その後 自分が勘違いをしていたことに気づいたのですが

せっかく必要な書類や手続きの流れも調べたし あまり費用をかけたくなかったので自力でやろうと思い、戸籍謄本などの自分たちで取得できる書類は他の手続きと共に多めに取得してました。

予想以上に難しそうなのでやっぱり司法書士に依頼

ところが 固定資産税の課税証明書をよく見てみると

そもそもの不動産の名義人は今回亡くなった 人物ではなく その父親の名義になってました

 

そこまでは まだよかったけど いくつかある不動産のうち 2つほど祖父のものもありました。

 

これは わりとよくあるパターンで

不動産の相続手続きは期限がないので 放っておいたまま次の相続が始まると 相続人となる人が増えてしまい手続きが煩雑になるんです。

 

それに加えて 今回の相続する不動産は2つや3つではなく 30以上の数があり、書類作成だけでもなんだかややこしそう。

 

手続きそのものも初めてだし あまりにも精神的な負担がかかるということで

自力でするのは諦めて 司法書士に頼むことにしました

 

司法書士さんを探して 依頼→手続き完了まで

司法書士を探す

司法書士さんとは全く縁が無かったので とりあえずネットですぐに検索をかけると いくつかの司法書士事務所が候補に挙がりました

検索方法は  司法書士 +  手続きを行う地域名(県名でOK)で簡単に出てきます。

 

ざざーっと見渡してみると  女性のスタッフばかりの事務所を見つけて、サイトなどを見てみると 印象が良かったのでドキドキしながらもメールを送りました。

どこの司法書士事務所も相談したからといっていきなり契約になることはないので、 ここは躊躇しなくてもよいと思いますが いざ目の前にすると断りづらいと思います。

そういう意味でも女性だけのスタッフだと気軽に相談しやすい感じがしますね。

 

どこの司法書士に頼むか 悩んだ時は 事務所のHPなどをよく見て自分の基準で良さそうだなと思ったところで大丈夫だと思います。

私の場合は女性スタッフというキーワードと 利用者からの手紙などを見て良さそうだったのが決め手でした。

 

もし 誰か知ってる方がいれば 紹介してもらうのが一番安心かもしれません。

ただ 人からの紹介だと 面談後 断りづらいのでそこが難点ですね

相談 →その日のうちに契約

メールで相談日を決めて いざ事務所へと足を運ぶと

そこは私が期待した通り 女性ばかりのスタッフで構成された非常に落ち着く場でした。

持参する書類は司法書士事務所の方から指示があるのでその通り持っていけばOK。

もし 今手元にない書類がある場合はその旨をメール等で伝えたうえで相談に行けば大丈夫です。

正式な見積金額は出せませんが  不動産の数が3つ以上あったり 相続人の数が多くなければそこまで料金に差は出ないはずです。

 

因みに私は 元々自力で手続きするつもりだったので以下のように既に持ってる書類を全て持っていきました。

・固定資産税評価証明書
・相続人の戸籍謄本
・相続人の印鑑証明書
・相続人の住民票
・被相続人の死亡検案書
・今回亡くなった被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
・既に亡くなっている父親の出生から死亡までの戸籍謄本
・既に亡くなっている母親の出生から死亡までの戸籍謄本

・自作の相続関係図(祖父母や曾祖父など広範囲で関係性を記したもの)

※上記のはあくまでも私が既に持っていた もので 実際に必要な書類は指示に従って集めてください。

 

実際に最初の相談の時にはここまでの書類を準備する必要はなく、固定資産税課税評価証明書や登記簿などがあると良いと思います。

 

生命保険や銀行などで相続手続きなどを済ませていて、既に手元に戸籍謄本などを持っているなら それらを一応持っていくぐらいで良いでしょう。

 

 

感染予防対策もバッチリの中の面談はスムーズにすすみ 料金体制も明確に応えてくれて とても信頼できると感じたので迷わずにここに契約することにしました。

 

着手金を支払い、手元にある書類をお渡しして あとは指示に従って残りの必要な書類を集めていきます。

言われた通りにするだけなので 気分がとても楽で他の手続きなどに集中することが出来たので本当に良かったです。

 

手続きの最中に依頼人がすること

ほとんどの書類をお渡ししていたので 特に改めて私達が取得する書類は特にありませんでしたが 何度か電話があり 探してもらうように言われたものがありました

それが 登記簿です

登記簿が保管してあるであろう不動産の場所は自宅から2時間ほど離れたところにあり、しかも どこに何があるのかさっぱり分からない状態

なので これは結構手間暇かかりました。(もちろん交通費も)

 

もし登記簿がなかったとしても 手続きが出来ないわけではないのですが(実際に自力で手続きをした時には 必ずしも必須ではありませんでした)出来る範囲で指示されたものは探してみてくださいね。

費用にも影響がでるものもあります

 

 

手続きの最中には何度か司法書士さんとは電話で話すことがありました。

電話では手続きを進める上でいろいろと聞かれたり 指示されたりします。

 

様々なことを聞かれたりしますが、

今回は自分で手続きをしようと思っていて ある程度 手続きの知識があり、今回の相続する不動産についても かなり状況を把握するようにしていたのでスムーズに話も出来たのは良かったです。

 

つまり 完全100パーセント司法書士さんに丸投げではなく ある程度は自分で手続きの流れや 相続の対象となる不動産の状況などを知っておくと 手続きの方もスムーズだし、費用面においても節約することが可能となります。

 

無事に手続き完了 最終的にかかった費用

 

約1か月半ほどで無事に手続きが完了しました。

新しい登記簿も届き ホっとしたところで 実際にかかった費用と司法書士さんへの報酬を支払います。

最初の契約時にかかった着手金を差し引いたものを支払い 全て完了です。

 

お疲れさまでした~

 

では いよいよ 今回かかった費用についてお話してみます

 

最終的に司法書士さんに支払った料金は全てで約20万ほどになりました。

 

全てが 司法書士さんへの報酬料ではなく、自分で手続きを行っても必ずかかってしまう登録免許税なども含まれてます。

※因みに登録免許税は 固定資産税の課税評価額の合計金額の0.4%です

 

司法書士さんに頼むと 平均で25万から30万円は必要という話を何人かから聞いたことがあるので まあまあ比較的安く済ますことが出来たのかなと思います

 

これは 事前に必要な書類(主に戸籍謄本や印鑑証明書)をある程度自力で揃えていたのが理由です。

もし 気力があれば 相続関係図も自作出来たら 1万以上も削減できます

遺産分割協議書は今回は必要なかったので良かったけど これも作ってもらうと結構高かったりするようです。

 

これ以外にも自分たちでは調べられない 相続人調査や抵当権抹消など複雑なものがある場合お任せすると費用はもっとかさみます。

 

費用は確かにかかるけど あまりにも自分たちでするには難しすぎるとなれば やっぱり専門家にお任せするのが精神的な負担は大きく減らせるので無理はしないでも良いのかなと思います。

 

葬儀の時から銀行での相続手続きなど自分一人でずーーっと抱え込んでいたものをプロの力に借りることで負担が減ったのは 私にとっては

報酬金額以上の価値がありました

 

うまく頭が回らず 書類整理が苦手な上、 メンタルも弱りきっていた私には救世主のようなサービスだったと思いました。

では 最後に流れの簡単なまとめをします

1. 司法書士を探す 
・ネットで探す
・知り合いから紹介してもらう2.相談の日程を決める

相続が発生した時期やどのような不動産なのかなど詳しい状況も併せてメールで伝えるとスムーズです。

3.相談日までにある程度手続きの流れや費用など調べておく

先に基本的な流れを知っておくと話がスムーズなのと 費用の面でも安く出来る可能性が出てきます。

必要な書類は手続き開始までは慌てて取得しに行く必要はありませんが 既に持ってるものがあれば準備しておく (コピーなども取っておくと尚安心)

4.面談 相談 

司法書士さんの印象や費用面で納得がいけば契約。(着手金は事前に調べておく)
必要な書類などを聞いてこちらで取得するか全てお任せするか話し合います。

※かならずしも この時点で契約しなくてはいけないわけではありません

5.手続き開始 
あとは 司法書士さんにお任せ。
手続き中に 追加で書類が必要と言われたりいろいろと聞かれたりする場合もあるので 司法書士さんからの着信があれば必ず対応するように。

6.手続き完了 登記簿郵送

完了したとの連絡後、自宅に新しい登記簿を送ってくれます

完了後 請求された金額を支払って 終了

 

 

次回は 自力で 相続登記の手続きを行った体験談 に続きます

 

最後のまとめのところで 手続きをスムーズに行うための自分なりの工夫などもお伝えしますね

 

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